LNG燃料フェリー初受注 内海造船、新燃料や大型フェリーも注力【海事プレス-2/18】

■「海事プレスONLINE」2022年2月18日(金)に、内海造船についての記事が掲載されています。

 別項のとおり、内海造船は、商船三井グループの商船三井フェリーからLNG燃料フェリー2隻を受注した。内海造船としてLNG燃料船の建造は初めて。中期経営計画でLNGなどの新燃料適合船や大型フェリーなど新分野の取り組みを強化する方針を掲げており、今回のLNG燃料フェリーはこうした取り組みを具現化するものになるようだ。
 建造するLNG燃料フェリーの全長は199.4mで、建造船台の寸法から因島工場で建造するとみられる。
 内海造船が建造するフェリーとしては、現在建造中の宮崎カーフェリー向けの1万4200総トン型フェリー“たかちほ”を上回る全長や総トン数になる。内海造船は中小型フェリーで国内トップクラスの建造実績を持ち、フェリーでは中小型船を中心に建造していたが、2019年に宮崎カーフェリー向けのフェリーを受注し、1万総トン以上の大型フェリーの建造に再参入した。クレーンの更新による能力増強など生産性向上に向けた設備投資も実施している。
 内海造船は設計力を活かした新船型開発や省エネ性能に定評があり、これまでに国土交通省が認定する内航船省エネルギー格付け制度でフェリーやRORO船など計16隻が最高評価となる“5つ星”を獲得している。今回のLNG燃料船の受注・建造を通じて、より環境性能の高い新造船の建造が可能な造船所として、顧客のニーズに応えた形だ。