会頭のご挨拶


因島商工会議所
会頭 村上祐司

基本方針
 米国におけるトランプ大統領の政策やイランを巡る情勢など、世界経済の動向や貿易政策に不透明感が広がっています。国内においても、AIの飛躍的進展への対応や、エネルギー価格・物価の高騰への対策が引き続き重要な課題となっています。

 因島地域においては、造船業が国の成長戦略の重点項目となり、今後さらに好調が続くことで関連産業への波及効果が見込まれます。しかしながら、深刻化する人手不足の解消は急務であり、増加する欧米からのインバウンド観光客への持続可能な対応も求められています。

 これらの状況を踏まえ、本年度は以下の事項に重点を置いて取り組みます。

(1)因島の長期未来図と中期行動計画の策定推進
 「日本一住みよい島、因島」をテーマに掲げ、令和8年7月末をめどに「長期みらいビジョン」を策定します。あわせて中期行動計画の更新を行い、地域の持続可能な発展に向けた指針を確立します。

(2)産学官連携による人材確保・育成プログラムの拡充
 深刻な人手不足に対応するため、外国人労働者の雇用実態調査や日本語教室の支援を強化します。また、因島技術センターにおいて外国人向けの研修コースや日本語教育の新設を要望し、技術継承と次世代の人材育成を推進します。さらに、企業と学生をつなぐキャリア教育を推進し、地域産業を支える人材を確保します。

(3)商店街活性化と創業・特産品開発支援の強化
 「尾道市にぎわい創出支援事業補助金」を活用し、IT導入によるスタンプラリーやグルメマップの拡充、および「島ごとはっさくん」イベントの継続実施を通じて商店街の活性化を図ります 。 また、ワンストップ創業支援システムにより新規・若手事業者を支援するとともに、100年フード「いんおこ」の普及や特産品の販路拡大を推進します。

(4)自然環境を活かしたスポーツ・体験型イベントの推進
 マリンアクティビティと連携した地域経済活性化を推進し、トライアスロンやウェイクボード大会などのスポーツイベントを継続的に支援します。また、クリーンウォーク等の美化活動を通じて、観光基盤の環境整備と景観向上に努めます。

(5)生成AIとDX、ロボット化による地域産業の支援
 生成AIの導入・活用支援を一層強化するとともに、造船・製造業における産業用ロボットの研究や導入情報の収集を推進します。また、デジタル化やGX(グリーントランスフォメーション)への取り組みを支援し、生産性向上と事業環境の変化への適応を図ります。

(6)多彩な体験型観光ツアーの造成と回遊性の向上
 ポルノグラフィティ、海上・陸上からの村上海賊城跡巡り、グラベルの聖地などを活用したツアーを充実させます。また、シャトルバスやデジタルマップなどの多様な移動手段を提案し、聖地巡礼と歴史文化資源を融合させた島内回遊を促進します。

(7)移住促進と空き資源の有効活用
 移住希望者への空き店舗、空き家、空きオフィス等の情報提供を積極的に行い、地域に根ざした新たなビジネス創出と定住を促進します。

(8)組織基盤の強化と広域ネットワークの活用
 商工会議所の組織・財政基盤を強化し、全国515商工会議所や近隣の経済団体とのネットワークを最大限に活用します。SNSや動画を活用した情報発信機能を強化し、地域企業と連携して活力ある経済社会の構築に貢献します。