■「海事プレスONLINE」2024年9月19日(木)に、㈱三和ドックについての記事が掲載されています。
三和ドックは昨年6月と今年4月に若手従業員に交流・出会いの場を提供する「新しい出会い応援パーティー」を開催した。若手社員の長期定着率に問題意識を持った中堅社員からの提案で実現したものだ。パーティーは、2回とも本社ビル5階の展望カフェ「海路平安」で行われ、三和ドックの男性社員と周辺地域にある関係企業の女性社員が交流する様子がみられた。同社の寺西秀太社長は、「今後も定期的に開催して、若手社員の定着を図っていきたい」と話す。
パーティーは、参加者の飲食、交通を同社が全面的に支援することで気軽に参加できる形となっている。今年4月に行われた2回目には、三和ドックの若手男性社員14人と因島をはじめとした尾道市、福山市、今治市の当社関係企業などから女性13人の計27人が参加。運営スタッフとして参画した従業員が様々な企画を用意し、閉会まで盛り上がるパーティーとなった。
造船業の人材確保・育成が課題としてクローズアップされる中、同社では、立地する因島の人口減少を受け、島内だけでなく、島外出身者の従業員に占める割合が増えている。現在は6割が島外出身、さらに正社員240人のうち、120人が40歳以下となっている。このため、結婚などを機に従業員が離れるというリスクを慢性的に抱え、婚姻相手の希望から、島外の企業へ転職を希望する若手社員も多く、安定的な人員確保が難しくなっている。
三和ドックは、2010年頃からドック拡張を含む設備投資や従業員の福利厚生の充実も目的の1つとして、本社ビルの新築などを進めてきた。また、安定的な人員確保のために採用活動を強化しており、関西から九州の大学や高校などから新入社員を受け入れている。それらの社員の定着をいかにして図るか、そのひとつのアイデアを具現化したのが「婚活パーティー」となる。