基本方針
因島商工会議所
会頭 村上祐司
長引くロシア・ウクライナの戦争、中台関係の緊張、イスラエル・ハマスの紛争など、世界各地で紛争やテロ等の激化がみられ、国際情勢は依然として不安定な状況が続いています。
国内においては、新型コロナウイルス感染症が収束に向かい、社会経済活動の正常化が進みました。しかし、感染症の再拡大や、エネルギー・物価の高騰など、新たな課題も顕在化しています。
因島においては、造船業の好調が続く一方で、人手不足が深刻化するなど、課題も残されています。また、欧米系インバウンドの増加に伴い、観光振興も新たなステージを迎えています。
こうした状況を踏まえ、本所では、以下の事業を重点的に推進してまいります。
(1)因島の長期未来図の作成と中期行動計画の策定
因島の持続的な発展のためには、長期の未来図を描き、中期行動計画を策定することが重要です。
今年は、因島の将来像や課題を検討するワークショップを開催し、地域の皆様とともに、長期の未来図を作成してまいります。また、将来像を実現するための中期行動計画の更新に取り組みます。
(2)産業界と教育現場との連携による人材輩出と育成事業の推進
因島の未来を担う人材の育成は、地域の発展にとって不可欠です。
産業界と教育現場と連携して、人材輩出と育成事業を推進し、地域の将来を担う人材の育成に取り組んでまいります。
(3)商店街との共同事業の推進
尾道市のにぎわい創出支援事業を活用して、因島全域を対象として地域再創生事業を実施します。
商工会議所が構築するECサイトの利用を促進します。
(4)ビーチを活用したスポーツ大会開催支援と合宿誘致の推進
因島は、美しい海岸線や豊かな自然に恵まれた地域です。この強みを活かし、ビーチを活用したスポーツ大会の開催と合宿誘致を推進してまいります。
昨年は、中国地方で初の西日本トライアスロン選手権大会を因島で開催し、多くの選手や関係者を迎えることができました。今年は、観客・応援席や地元特産品の飲食スペースを設けて、皆さんに楽しんでいただく計画です。また、新たにビーチサッカー大会やシーカヤック大会の支援にも取り組んでまいります。
(5)ChatGPTに代表される生成AIの飛躍的進化と導入支援
AIの技術革新は、製造業やサービス業など、あらゆる産業に大きな変革をもたらすものと期待されています。生成AIの導入を支援し、地域企業のDX化を進め、競争力強化に貢献してまいります。
(6)各種体験型ツアー造成
因島には、日本遺産村上海賊やポルノグラフィティの聖地、グラベルの聖地など、魅力的な観光資源が豊富にあります。
特に今年はポルノグラフィティ25周年の節目を迎えます。25周年を祝して多彩なイベントを地域をあげて開催します。
聖地巡りや体験型ツアー造成・ブラッシュアップにより、新たな観光客の誘致と地域経済の活性化に取り組んでまいります。
森づくり事業も2年目に入り、グラベルの聖地の景観・安全整備を継続して進めます。
これらの事業を通じて、因島の持続的な発展と地域の皆様のさらなる繁栄に貢献してまいります。
(7)組織基盤の強化
今後、商工会議所のプレゼンスを更に強化していくためには、自らがデジタル化やDX等の変革に挑戦し、組織基盤を強化していかなければなりません。
商工会議所の強みは、全国515商工会議所と125万会員事業者とのネットワーク力です。この強みを存分に活かし、中小企業と地域が輝く、持続可能な経済社会の実現に向けて、全力で皆様の挑戦を後押しして参ります。