LNG燃料フェリーに省エネ装置 海技研/内海造船、実海域での燃費悪化を抑制

■「海事プレスONLINE」2024年5月29日(水)に、内海造船㈱についての記事が掲載されています。

船首部分に装備された、矩形の付加物のSTEP(写真=海技研HPより)

 海上技術安全研究所(海技研)は27日、内海造船と共同開発した実海域省エネ装置「STEP(ステップ)」を、内海造船で建造中のフェリー“さんふらわあ かむい”に装着したと発表した。同装置の適用で、波浪中での燃費悪化を抑制する。同船は商船三井グループの新造LNG燃料フェリー。
 地球温暖化防止に向け、海技研は内海造船と共同で「実海域省エネ装置STEP(ステップ)」を開発している。STEPは、船首水面上に矩形の付加物を設置することにより波浪中での燃費悪化を抑える装置で、自動車運搬船での実船計測では、燃費性能が波浪中で約3%向上することを確認している。これまで、自動車運搬船やRORO船向けで、新造船13隻、就航船2隻にSTEPを装着しており、このほど、新たにフェリー“さんふらわあ かむい”に装着した。
 “さんふらわあ かむい”は今年4月に進水式を終えており、今後艤装を進め、12月に竣工する予定で、大洗/苫小牧航路に就航する計画。