■「海事プレスONLINE」2023年7月7日(金)に、内海造船についての記事が掲載されています。
内海造船は5日、日本からインドネシアに贈与する漁業取締船の改造・整備工事を瀬戸田工場で完工し、現地で引き渡したと発表した。これまで同社が手掛けてきた修繕・メンテナンス工事に比べて、技術難易度が高く、工事規模の大きい案件となった。この経験を活かし、今後は大口の改造工事分野にも取り組む方針だ。
改造工事は、日本とインドネシアの両国が2020年に交わした漁業取締船贈与の書簡に基づいて行われた。2021年に水産庁とインドネシア海洋水産省海洋・漁業資源監視総局(KKP)が詳細で合意し、2020年退役の水産庁の旧漁業取締船“白嶺丸”をインドネシアに贈与することで決定。その後に内海造船が必要な改造・整備工事を請け負った。
今年、瀬戸田工場で工事が完工し、KPPに引渡したうえで、ジャカルタまで内海造船の手配で回航し、6月19日にジャカルタでインドネシア水産大臣と在インドネシア日本国公使が列席してお披露目式が行われた。21日に最終確認テストを実施したうえでKKPへの譲渡を終了した。水産庁が保有していた漁業取締船を外国政府へ贈与するのはこれが初。
内海造船は新造船の建造に加えて、一般商船と海上保安庁の巡視船の修繕・メンテナンス工事を行っており、このノウハウを基に今回の改造・整備工事を実施した。