開発版 / 因島みらい会議 ビジョン2050
広島・瀬戸内海に浮かぶ島 ── 因島みらい会議 ビジョン2050 Vol.01

日本一住みよい島、因島

帰りたくなる、住みたくなる、挑戦したくなる島へ。
2050年の因島を、みんなで描く。

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CHAPTER 01 今、因島に何が起きているのか

因島には、未来へつなぎたいものがある。

穏やかな瀬戸内の海と山、世界の海を支えてきた造船・鉄工の技術、はっさくや村上海賊に代表される歴史と文化、そして顔の見える人のつながり。因島には、長い時間をかけて育まれてきた、ここにしかない価値があります。

高台から瀬戸内の多島美を望む因島の眺望
クレーンが並ぶ因島の造船所で働く人たち
因島大橋を望む通りではっさくを手渡す島の人たち
海と山が身近にある暮らし
世界につながるものづくり
歴史・文化・食がある島
顔の見える人のつながり

海も、山も、技も、人も。因島には誇れるものがある。

CHAPTER 01 ── 今、因島に何が起きているのか
けれど、この豊かさは、
当たり前に続くものではない。
因島の魅力が失われたわけではありません。しかし、人口は減少し、島の産業や地域を支える若い世代も少なくなっています。企業からは、人材確保や人口減少に加え、教育・医療・交通など、働き続け、暮らし続けるための課題が挙げられています。
若年者(18〜39歳)の人口
1990年6,519人 2026年3,434人
6,519
約47%減

島の産業や地域を支える若い世代が少なくなっています。

島の企業が感じている課題
人材確保56%
人口減少52%
高齢化46%

人口構造の変化は、すでに島の企業経営や事業承継に影響を与えています。

因島エリアの総人口
1990年32,640人 2025年19,985人
32,640
約39%減

1990年→2025年

年間出生数
2013年(H25)121人 2025年(R7)35人
121
約71%減

12年間で、3分の1以下に激減。

働き続け、暮らし続けるために必要なこと
教育・学校50%
給与48%
医療43%
交通機関37%
住宅30%

仕事だけでなく、教育・医療・交通・住宅など、安心して暮らせる環境が必要です。

このまま進むと懸念される連鎖
  1. 若い世代・担い手が減る

  2. 人材確保・事業承継が難しくなる

  3. 交通・医療・教育などを維持しにくくなる

  4. 暮らし続ける/戻ることが難しくなる

  5. さらに担い手が減る

この連鎖を、ここで変える。

出典:因島地域人口推計(住民基本台帳)/因島みらい会議調査 ※端数処理のため、減少率の計算が一致しない場合があります。

CHAPTER 02 ── だから、わたしたちは動き出した

因島みらい会議、始動。

「このままではいけない」──その危機感から、業種も立場も違う島の事業者・住民が集まり、2050年の因島を語り合う場が生まれました。20回を越える議論を重ね、因島の「ありたい姿」を一つひとつ積み上げてきました。

20 回以上の議論
多様 な参加者
中高生 とのワークショップ
2050 年を見据えて

因島の強みである海・造船・人のつながりを活かし、「ここに帰りたい、ここに住みたい、ここで挑戦したい」と思える島を、多くの人の力でつくります。因島みらい会議は「北極星」を示す場です。実現の道筋は複線的であり、多様な主体がそれぞれの立場で自分事化できる指標を描きます。

✦ 最上位|総合キャッチフレーズ(北極星)

日本一住みよい島、因島

すべての取り組みが向かう、ただひとつの到達点

CHAPTER 02 ── 三つの願い

2050年、こうありたい因島。

帰りたくなる

RETURN

島を出た人も、初めて訪れた人も、「また帰ってきたい」と思える島へ。一度でも因島と縁を結んだすべての人にとっての、第二の故郷に。

住みたくなる

LIVE

海があり、山があり、穏やかな時間がある。数字では測れない豊かさで選ばれる島へ。出身も国籍も問わず、誰もが居場所を持てる場所に。

挑戦したくなる

CHALLENGE

「好きにしたらええ、見よってやる」。新しいことに踏み出す人を、島ぐるみで応援する文化を育てる。失敗を恐れず動き出せる土壌へ。

CHAPTER 03 ── 応援 01

帰りたくなる島へ

島を出た人も、初めて訪れた人も、「また帰ってきたい」と思える島を目指します。一度でも因島と縁を結んだすべての人にとって、ここが「第二の故郷」になること──それが「帰りたくなる」という言葉に込めた願いです。

UIJターン・移住の受け皿

誰もが「帰ってよかった」と思える受け皿と、温かい人のつながりがある島を目指します。

島内で働く選択肢

造船・製造業を中心に、島内でキャリアを築ける多様な選択肢がある島を目指します。

人がつながる文化

来た人を歓迎し、挑戦する人を応援し、孤立させない文化を育てる島を目指します。

住まいと暮らしの選択肢

空き家・空き地が活かされ、多様な暮らしに対応できる住まいの選択肢がある島を目指します。

帰っておいで、海がある、仕事がある、未来がある。
CHAPTER 04 ── 応援 02

住みたくなる島へ

海があり、山があり、穏やかな時間がある。数字では測れない豊かさが、因島の暮らしにはあります。出身も国籍も問わず、誰もが孤立せず「ここにいてよかった」と感じられる島へ。都市の便利さとは違う、質的な豊かさで選ばれる島の姿を描きます。

質的豊かさのある暮らし

海・山・穏やかな時間。数字で測れない豊かな島、自分らしく生きられる島を目指します。

多文化共生の島へ

出身・国籍を問わず誰もが孤立せず居場所を持てる、多文化共生の豊かな島へ。

安心の医療・福祉・教育

子育て・医療・介護・教育。「島だから安心」と言える因島を目指します。

セーフハーバー因島

国籍・立場を問わず「ここなら大丈夫」と思える「安心の港」を目指します。

誰もが居場所を持てる、セーフハーバー(安心の港)の島へ。
CHAPTER 05 ── 応援 03

挑戦したくなる島へ

「好きにしたらええ、見よってやる」──新しいことに踏み出す人を、島ぐるみで応援する文化を育てます。造船の技術も、はっさくの恵みも、村上海賊の歴史も、因島には挑戦の種が眠っています。失敗を恐れず動き出せる土壌が、次の世代の島をつくります。

造船×次世代技術の島

ロボット・AI・脱炭素と融合し「因島でつくられた」ものづくりの誇りが次の世代へ受け継がれる島を目指します。

起業・創業が根づく土壌

「好きにしたらええ」——挑戦を見守り、創業の芽が育ち、新しいしごとの形が島に根づく島を目指します。

地域資源の価値化

はっさく・村上海賊・しまなみ——固有の資源を磨き、組み合わせ、意味を与え直す。地域の誇りをなりわいへと育てていきます。

学びと教育の島

地元の高校・産業・地域が連携し、若者が「因島で学び、因島で育つ」未来像を描きます。島での学びが未来をつくる力になる。

好きにしたらええ、見よってやる。
CHAPTER 06 ── 2050年に向けたありたい姿

「くらし・しごと・にぎわい」
3つの軸で描く因島。

くらし|安心して暮らし続けられる島

子育て・医療・教育・住まい──島内で暮らしが完結できる環境像を、多様な主体とともに描きます。誰もが居場所を持てる「セーフハーバー」の島へ。

しごと|島内で誇りを持って働ける島

工業出荷額約840億円の造船・鉄工産業を核に、次世代技術と多様な人材が融合する「海事都市因島」の姿を描きます。

にぎわい|人が行き交い、文化が生まれる島

自転車・ポルノグラフィティ・大浜埼灯台(国重文)・本因坊秀策、しまなみ海道・村上海賊・はっさく──因島固有の資源が人を惹きつけ、新しい文化と活気が生まれる島へ。

因島みらい会議は、2050年の因島がこうありたいという"北極星"を描く場です。行政も、企業も、学校も、住民も──それぞれの持ち場で関わりしろがあれば、どうか一緒に考えてください。因島の未来は、わたしたち一人ひとりが自分ごととして歩み寄ることで、少しずつかたちになっていくものだと思っています。

CHAPTER 07 ── わたしたちと、つながる

あなたと、因島をつなぐ。

全国に散らばる、因島ゆかりのみなさんへ。
生まれ育った島でも、かつて働いた島でも、しまなみ海道を渡ってふと立ち寄った島でも。
どんな形であれ、因島と縁を結んだあなたへ。
このページにたどり着いたなら、それはきっと偶然じゃない。

島に住んでいる方へ

島のことを一番知っているのは、毎日ここで生きているあなたです。あなたの「なんとかしたい」が、このビジョンを動かします。

島外の因島出身者の方へ

故郷を出たことで、外から見える因島を、聞かせてください。「いつか帰ろう」が、「今、関わる」に変わる方法があります。

かつて因島にいた あなた へ

この島は変わろうとしています。島を飛び出す理由も、帰りたくなる理由も、人それぞれでいい。その両方を、ちゃんと考えたいと思っています。

因島に興味を持った方へ

しまなみを渡った先に、あなたの知らない因島があります。観光では終わらない島が、ここにあります。

企業・団体の方へ

因島は工業出荷額約840億円の活発な産業集積地です。人口は約2万人の島ですが、次のビジネスの種があるかもしれません。

あなたの想いを、因島でかたちに。
歩む道を、一緒に考えていきましょう。

INNOSHIMA MIRAI KAIGI

ご支援・ご協力いただいた皆さま

Contributors

この報告書は、多くの皆様のご協力により完成しました。ヒアリングやアンケートへのご回答、視察・説明会・ワークショップへのご参加——ひとつひとつのお力添えに、心より感謝申し上げます。(順不同・敬称略)

SURVEY

ヒアリング・企業アンケート調査

  • 因島鉄工業団地協同組合
  • アジアシーゲート協同組合
  • 因島技術センター運営協議会(尾道市しまおこし課)
  • 瀬戸内船舶協同組合
  • フレンズ協同組合
  • ジャパン マリンユナイテッド株式会社 因島事業所
  • 内海造船株式会社
  • 内海エンジニアリング株式会社
  • 宗教法人大山神社
  • 因島市漁業協同組合
  • 有限会社安西工業
  • 因島商工会議所会員のみなさま
RESEARCH

統計データ調査・視察・説明会

  • 尾道市役所各課(統計データ調査)
  • 瀬戸内暮らしの大学(香川県三豊市:視察)
  • 瀬戸内ワークス株式会社(香川県三豊市:視察)
  • 因島区長連合会(説明会)
  • 因島商工会議所常議員会・常任委員会(説明会)
WORKSHOP

ワークショップ

  • 尾道市立重井中学校
  • 広島県立因島高等学校
  • 内藤真也(内閣府地域活性化伝道師/地域活性化アドバイザー)

みなさまのお力添えが、この一冊のかたちになりました。
ここに記しきれない多くのみなさまにも、心より感謝申し上げます。

INNOSHIMA MIRAI KAIGI

因島みらい会議メンバー

(順不同)

この会議体に集まったのは、個性豊かな面々です。島でモノづくりをする人、都会でビジネスをする人、農園を営む人、クリエイター、まちづくりに情熱を燃やすひとびと。──肩書きも、今いる場所も、みんなバラバラ。それでも「因島の未来」という一点で、たくさんの議論を重ねてきました。

アドバイザー

村上 祐司

アドバイザー

宮地 秀樹

アドバイザー

村上 弘文

五十嵐 夕子

浦丸 伸一郎

岡野 賢吾

柏原 圭佑

柏原 秀幸

小嶋 正太郎

小西 百香

島田 悠希

田中 洋平

田村 振一

中空 隼人

西 宏行

藤川 和美

巻幡 俊

松浦 信義

松浦 政浩

丸山 邦夫

宮地 剛

村井 眞吾

村井 徹也

村上 元気

村上 裕紀

吉田 淳

吉永 直記